企業のメンタルヘルス物語3

“メンタルヘルス対策をしても企業経営にはプラスにならない”

企業は、ヒト、モノ、カネ、情報を駆使して、経営し利益を上げています。
順調に回っているときは、すべてがうまくいきます。

しかし、どれかが狂ってしまうと、経営の歯車が回らず売り上げも、ましてや利益も出てきません。

ヒトの部分でいえば、メンタルヘルス不調が職場に与える影響は、非常に大きなものです。

ひとたび過労自殺や過労死が引き起こされれば、周囲の労働者は動揺し、職場の士気低下につながります。

また、大手広告代理店の最高裁の判決(損害賠償金額1億6,800万円)を見るまでもなく、損害賠償金額も非常に大きなものになります。それに加えて、会社の責任を問われることはもとより、安全配慮義務違反として、直属の上司にも責任がのしかかってきます。

メンタルヘルス不調の状態がそのまま継続すると、職場のモラル低下につながり、事故やミスの発生が起きたり、隠蔽したり大きなリスクがともなってきます。

同時に、メンタルヘルス不調の人が休業をすることは、労働力の損失につながり、その人の仕事をかかえて、周囲の人の負担も多くのしかかってきます。

そんなことになる前に、ちゃんとメンタルヘルス対策をしていけば、防ぐこともできて、労働者の心身の健康と満足感をもてば、生産性の向上にもつながっていきます。

ここに、企業がメンタルヘルス対策をしていく理由が出てきます。メンタルヘルス対策は、企業経営にとって有効な事業戦略になります。