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企業のメンタルヘルス物語36


 

“企業の社会的責任とはなんだ?”

皆様の会社では、企業の社会的責任(CSR)を実際に遂行しておられますか?

企業の社会的責任(CSR)は、今、重要な経営課題になっております。そもそも、CSRとは、今日、経済・社会の重要な構成要素となった企業が、企業活動を推進するにあたり、社会的公正や環境などに配慮しながら、利害関係者(消費者、取引先、株主、地域社会、従業員等)に対して、責任ある行動や、説明責任を果たしていくことです。

しかし、昨今の現実は、大手企業のデータの改ざん問題や、国家公務員の公文書改ざんや権力を利用した利益供与の問題などの事件が後を絶ちません。

結局、これらは、意図的に会社や官庁の経営陣、幹部が行ったいわば会社、官庁ぐるみの様相があります。このようなCSRを平気で無視をして、従業員や職員の健康をきちんと考慮に入れることができるでしょうか。

もちろん、きちんとやっている企業のほうがどちらかというと多いと思いますが、利害関係者(ステークホルダー)の一人として従業員、職員の健康を真剣に考える時期に来ております。

政府の働き方改革にあるように、長時間労働をきちんと把握して、過重労働を減らしていくことが最もやらなければならない対策です。時間外労働が、月45時間、年360時間以内にしていくことが、原則です。

そして、企業の社会的責任(CSR)を確実に実行していくことが、社会の中で生きていくものとしての当たり前の行為にしていくことが重要です。

単なる社会貢献活動(メセナ)や法令順守だけではなく、今日の企業活動の重要施策のひとつであり、経営の中核的な概念として認識していく必要があります。

要は、何を大切にしていく会社なのかをはっきりと従業員や世の中の人々に示していくことがとっても重要なことであります。


 


 

企業のメンタルヘルス物語35


 

“ストレス軽減する職場環境改善とは?”

皆様の会社では、ストレス対策をしておられるでしょうか? 日々の忙しさにかまけて、仕事に没頭するあまり、そういった対策は後回しになっていないでしょうか。

しかし、毎週、毎月の営業会議や業務会議などはきちんとされていることでしょう。そのタイミングで、少しでも職場環境を改善するような時間を割くことも可能ではないでしょうか。

はじめの一歩は、大上段に構えて職場の環境を変える会議をやるぞということではなくて、通常の会議の中でやっていけたら時間も労力もかからないでできてしまいます。そうした小さなことが職場の雰囲気や風通しを良くすることにつながっていきます。

その小さなこと、実は、こんなことが職場改善に役立ったという事例です。

1. 毎朝の定例会議を設けた
2. 係長クラスに裁量権を一部移譲し、業務の効率化を図った
3. 入口の灰皿を撤去した
4. 台車を導入して重量物の移動を楽にした
5. ストレスチェック実施後、職場環境改善を話し合った

など、改めて会議をもよおすことがなくても決定できることがたくさん存在します。また、朝礼などで職場環境改善の案を出させるのも1つの方法です。

職場の皆さんに、いかに効率よく、美しく仕事が遂行できるようにしていければいいわけです。

職場改善の要素は、皆さんの身近なところに転がっていますので、要はいかに改善に関心を持てもらうかというコミュニケ―シヨンが大切です。

今日から、明日からでも始められますので「自分たちの職場に目を向ける」ことからスタートいたしましょう。


 


 

企業のメンタルヘルス物語34


 

“喪失体験をご存知ですか?”

皆さん、ストレスは職場だけの問題ではありませんね。職場以外でもストレスがかかりメンタルヘルスの不調になることがあります。

特に50代以降の定年前後によく起きるメンタルヘルス不調は、喪失体験が関連していることがあります。

これは、自分にとって大切なものや慣れ親しんだものを失う体験であり、喪失体験と呼ばれています。

たとえば、退職、引っ越し、家族の死、子供の独立、離婚、失恋、体力や能力の衰えといった出来事があります。この喪失体験がきっかけとして発病するメンタルヘルス不調は、うつ病が多いです。

今まで通っていた職場に明日から行かないとなると、職場を失った悲しさや寂しさがこみあげてきてメンタル不調になってしまうことがあります。

また、この時期に怖いのは、熟年離婚です。長い間連れ添ってきた女房がここぞとばかりに三下り半を突き付けて、出て行ってしまう例は、少なくありません。

こんなことがあれば、自分の生きる基盤が揺らぎ、生きていても価値がないと思うようになってうつ病など精神疾患を発症するリスクが高まります。

最悪は、自殺ということも起こりうる事態もあり得ますので、その前から喪失体験を想定して、覚悟を決めておくことが重要です。

いろんなサークルに参加したり、趣味を作るとかして、ひとりぼっちではないという意識を自分に言い聞かせることが大切です。

定年前からセカンドステージの計画を立てておくことが喪失体験を克服することになります。


 


 

企業のメンタルヘルス物語33


 

“ヤーキーズとドットソンの法則をご存知?”

皆さんは、ストレスがかかるのがいけないと思っていますよね。しかし、アメリカのハーバード大学のヤーキーズとドットソンが適度なストレスは、より良いパフォーマンスがあげられるということを証明しました。

確かにストレスがかかることは誰でも嫌な感じがしますが、たとえば、何かのプレゼンで発表しなければならないときに、適度な緊張から集中力や注意力が高まり、プレゼンが予想以上にうまくいくことがあります。

これは何もない緊張よりも、自分がやってやろうという意志と集中力が働いて、すごい結果を生むことがあります。

しかし、一定レベルのストレスであればパフォーマンスも良くなりますが、あまりの強いストレスやそれが継続をしてしまうと集中力も切れてしまって思うような結果に結びつきません。

例えば、長時間労働やお客様からの過度なプレッシャーをかけられた場合には、生産性が逆に落ちてしまったり仕事の出来が悪かったりします。

ですから、ストレスが何もないことも良くないことですが、ありすぎるのも問題です。

適度なストレスを楽しみながら仕事をすることが最大のパフォーマンスを生むことになります。

皆さん、適度なストレスを楽しみましょう。


 


 

企業のメンタルヘルス物語32


 

“職場環境改善をするとメンタルヘルスにも役立つ?”

職場でもストレス対策は、いろんな会社で実施されています。主に、職場の人間関係の問題や個人個人がストレスに気づきどう対処していくかをセルフケア研修などで学んでいます。

上記以外でもストレスを減らすことは可能です。中でも日常の勤務の中でも大きなことでなく、ちょっとしたことを実施しただけでストレスが軽減したり無くなった例は多々あります。

職場環境改善は、身近にある事柄を少し改善していくことによりストレスが無くなり快適な職場環境で仕事をしている職場が多いのも事実です。

例えば、

「毎朝の定例会議を設けた」
「係長クラスに裁量権を一部移譲し、業務の効率化を図った」
「台車を利用して重量物の移動を楽にした」
「衛生委員会を通じてストレスチェックをして、対策を図った」

など幅広い領域でストレスが軽減したという事例があります。

これは、ストレスチェックをして、集団での分析をした結果、この部ではこんなことがストレスを感じているということがわかってきますので、それについてデスカッションをして、実施する項目を決めていくのも一つの方法です。

職場のストレスをなくしていくことは、メンタルヘルスの対策につながりますし、何より第一次予防になります。

病気のアプローチは、
第一次予防(メンタルヘルス不調にならないような職場作り)
第二次予防(早期発見、早期治療)
第三次予防(スムーズに職場復帰するための支援実施)

ですが、なにより第一次予防のメンタルヘルス不調にならないように職場環境を改善することが、働きやすい職場作りになります。


 


 

企業のメンタルヘルス物語31


 

“労働者のストレスの現状は?”

いつの世の中もストレスのない時はありませんが、全くストレスがなければ、いいパフォーマンスができないとも言われております。

適度なストレスは、ヤーキーズとドットソンの法則で、パフォーマンスが上がるということが立証されております。問題は、その耐性を超えてしまったときに大きなストレスになります。

厚生労働省が5年ごとに実施している「労働者健康状況調査」(2012年)によると、

仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスがある・・60.9%
男性60.1%  女性62.7%

原因としては、  
職場の人間関係の問題   41.3%
仕事の質の問題      33.1%
仕事の量の問題      30.3%
 
となっています。

なんと6割以上の人が、仕事や職業生活に関してストレスがあると答えております。職場でのわずらわしい人間関係の問題や行き過ぎた成果主義や高度情報化、グローバル化、労働者の高齢化が同時に進行して労働者の心に不安と緊張を与え続けています。

5年前の2007年の同様の調査と比べても、ストレスを感じている人の割合は、3%ほどですが増えております。そして、今後も仕事や職場のストレスは増えていくことが予測できます。

ヤーキーズとドットソンの法則にあるように、適度のストレスは、全くない時と比べて、高いパフォーマンスを生みますので、セルフケア研修、ラインケア研修をしっかりやっていくことが、心身の健康につながります。


 


 

企業のメンタルヘルス物語30


 

“部下の常態からのずれと集団からのずれとは?”

部下が精神疾患にかかっているかを判断することは、なかなか難しいことです。特に初期の時などは、本人も周りも気づくことは容易ではありません。

しかし、管理監督者は、常日頃から部下の様子を観察していて、なんかおかしいなと思ったり、仕事の効率が悪くなっていると感じたらいつもの部下と違う常態からのずれを見逃してはいけません。

これは、あくまでもその部下の時系列的な変化であり、いつもの彼と違うという事例的なものです。いつもは服装もきちんとしているのに、最近だらしない恰好をしていたりしたら要注意です。

そして、集団とのずれとも違います。その部下の変化を見逃さないようにすることが大切です。

そういう部下には、声をかけて、「大丈夫かい?」と聞くことです。
「大丈夫です」という返事が返ってきてもそれを鵜呑みにしてはダメです。ちゃんと語ってもらうことです。そのためには、静かなところで話しやすい環境を作ってあげます。

面談の後、おかしいなと思ったら、社内の産業保健スタッフや医療機関につなぐことが、管理監督者の役割です。

場合によっては、管理監督者が一緒に行ってあげることも必要になります。特に、単身赴任者や一人暮らしの人の場合は、家族のサポートがありませんので、支援をしてあげることが、心強いし早期発見にもなります。

管理監督者が、変だなと思って、個別の配慮をしてあげることができれば、その部下もサポートしてくれてるんだ、気を使ってくれてるんだと思い、治療に専念することができ、早く良くなって復帰してくれるものです。

管理監督者が、部下の常態からのずれに気づくことがどれだけ大事でしょうか。


 


 

企業のメンタルヘルス物語29


 

“あなたのストレス対処法は、どれ?”

ストレスのない世界があればと思っている方、それはなかなか生きていく上では難しいことですね。しかし、適度なストレスは、逆にパフォーマンスを高めてくれる原動力となります。

アメリカのヤーキーズとドットソンの法則では、このことを証明しています。もちろん、自分のストレス耐性を超えてしまうとパフォーマンスは落ちてきてしまいますので、あくまでも適度な心地よいストレスがベストです。

さて、いろいろあるストレス対処法で、あなたはどんなストレス対処法が向いていますか?

1. 生活習慣による方法(たとえば、運動、睡眠、休養など)
2. リラクセーシヨン法 (呼吸法、漸進的筋弛緩法、自律訓練法など)
3. 考え方を変える方法(認知行動療法など)
4. 積極的な相談

上記2と3はなかなか難しいストレス対処法です。なぜならば、専門家と何か月もかけてやっていかないと習得できないものだからです。

やるとしたら、1と4は日常の中でできます。特に、1の生活習慣による方法は簡単です。ストレスフルの世の中ですので、自律神経のバランスがくずれることが多いです。

バランスとは、交感神経と副交感神経のバランスです。交感神経は動け動けというもので、副交感神経は押さえろ押さえろというものです。交感神経が活発になって動きっぱなしになってしまうと、やがて病気になってしまいますので、副交感神経を高めていかなければなりません。

その副交感神経を高める一番は、睡眠です。良質な睡眠をとることはストレス対処には欠かせない対処法ですので、日常でちょっと工夫をすればストレス対処が可能です。睡眠の量、長さ、深さが必要です。
良質の睡眠は、副交感神経を高め、長時間リラックスできる最高の方法です。


 


 

企業のメンタルヘルス物語28


 

“メンタルヘルスにかかわる情報は「こころの耳」がある!”

会社でメンタルヘルスの対策をしているところは、かなりの数増えてきました。それだけ心の健康に注目されてきています。裏を返せば、心の病になっている人が多いということもいえます。

そこで、ご自身や会社の担当者などが、メンタルヘルスの情報を簡単に知りたい時は、厚生労働省のホームページ「こころの耳」をのぞいてみてください。働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトとありますので、働く人の悩みやストレスの気づき方や対処方法など自分でできることを教えてくれます。

もちろんeラーニングも充実して、15分でわかるシリーズも4つほどありますので、自分でストレスを気付き対処するセルフケアや職場の産業保健スタッフによるケア、職場復帰支援など参考になるものが短時間でわかります。

また、こんな症状は何だろうと疑問に思っている人も、調べるという項目がありますので、チェックすることもできます。

Q&Aなども充実しておおよその精神的なものは、掲載しているのでとっても参考になるし、相談窓口などの紹介もあるので直接聞くこともできます。

いずれにしても、一人で悩んでいたりした場合は、このサイトをご覧いただき参考にしていただいて、自分の次に進む方向付けにすることも一考です。

どうぞご覧になってください。


 


 

企業のメンタルヘルス物語27


 

“メンタルヘルス対策の肝は、経営者の表明です。”

メンタルヘルスの対策をきちんとやっている企業は、従業員のストレス反応が低いという調査があります。やっている会社のほうが、当然ストレスは少なくなります。

そうしたら、実際に何をしていればストレス反応が低くなるのでしょうか?

1. 経営者が、メンタルヘルスに関して全社的に方針を表明している
2. ストレスへの気づき、対処方法などに関するセルフケア研修や管理監督者のラインケア研修が行われている
3. 社内の相談窓口や外部の専門相談窓口があり、気軽に相談しやすい体制が確立されている
4. 心の健康問題で休業した従業員に対する職場復帰支援の内容や手順、復職のルールが作られている

上記の4つの施策が、ほどこされている会社はストレス反応が少ないです。

常日頃から、会社でメンタルヘルスの対策を継続していることになりますので、従業員もわが社は、メンタルヘルスに力を入れている会社であると思います。

ある会社では、13年前にメンタルヘルス不調者が激増したので、メンタルヘルス教育を外部の講師を招いて、労働者や管理監督者別に研修をしていったら、メンタルヘルス不調者が激減してきました。

今でも、年間に24回労働者と管理監督者に対して1回90分の研修をしています。経営層から労働者までメンタルヘルスの知識を身に付け活用しています。

“メンタルヘルスの対策はできることから始め継続していくことが大切です。”