企業のメンタルヘルス物語18

“上司の役目は、部下の変化に気づくこと”

会社において、人間関係は一番重要なことですよね。会社は、一人ではなく組織で動いておりますので人間関係はいやでもついて回ります。

上司は、その人間関係を円滑にしていくために、日ごろのコミュニケ―シヨンをはかっていくことが大切です。これによって、部下が精神的に不調をきたしたときにすぐに気づきますし、職場にメンタルヘルスについての問題が起こらないように予防をすることができるのです。

その際に非常に重要なことは、「部下の変化に気づくこと」です。その変化には、2つの変化があります。

一つは、部下の集団からのズレです。
これは、ほかの部下と比べて業務効率が著しく悪いといったことです。

二つ目は、部下の状態からのズレです。
これは、その部下のいつもと違うズレで、遅刻や欠勤が目立ったり、服装が乱れたりすることです。

こうした部下の変化に気づいたときは、直接部下を呼んで話を聴くことです。その際にプライベートが守られるように、二人だけの個室の場所を設定します。

このときに重要なことは、まずは、部下の話を聴くことです。いつもの業務の時は、上司のほうからいろいろ指示や命令を出したりしますが、この場合は、部下の気持ちに寄り添って傾聴をすることが求められます。

そうすることにより、部下はちゃんと聴いていただいたという思いになり、上司に悩みを聴いていただいただけで、部下のストレスは軽減されるものです。
部下の変化に気づくことが、第一次予防につながります。