企業のメンタルヘルス物語20

“心の病気は特定の人しかならない?”

心の病気は、気の弱い人、気合が足りない人がなるのであって、気持ちがしっかりしていたらそんな病気にならないと皆さんはお考えでしょうか?

実際、うつ病の有病率が1~3%でありますので、たとえば、1000人の事業所であれば、10~30人がうつ病にかかっていても不思議ではありません。決して珍しい病気でも特定な人しかならない病気ではありません。

私が以前いた会社でも私の部署に2人の社員がうつ病にり患して、休職をして、私のところに職場復帰しました。私の部署は、10人しかいない部署で、2割の人でしたので、当たり前のような感じになりました。

その人たちは、非常にまじめで、しかも自分自身に対する以上に周りの人に配慮をする人たちで、組織人としては高い順応性とパフォーマンスを持ち合わせていました。

そして、2人とも、罹患する以前は、仕事ができる人と評価されていた人たちでした。

ですから、うつ病などのメンタルヘルス不調は、特定な人がなる病気ではなく、すべての人、だれもがメンタルヘルス不調になる可能性があるということです。

生涯において、うつ病にかかったことがある人は、7%もの人があるという調査もあります。1億人の人口であれば、700万人ということになってしまいます。

このように、心の病気は、決して特定の人がなるという病気ではなくて、だれもがかかってしまう病気ともいえるでしょう。

心の病気にならないためには、ストレスを軽減する方法を学ぶことが一番の予防になります。病気にならないようにする第一次予防がもっとも重要になります。ちゃんと知識をつけてストレスに対処していきましょう。