企業のメンタルヘルス物語22

“うつ病が疑われる言動とは?”

メンタルヘルス不調者を発見するためには、精神医学的素養が必要です。しかし、我々素人が十分な精神医学的素養を身に付けることはできませんが、なんとなくメンタルヘルス不調を早期発見することは可能です。

現に社内で早期発見をするのは、管理監督者や同僚などが産業保健スタッフへ持ち込むケースが多いからです。つまり、管理監督者が「こいつはおかしい」と思って産業医のところへ持ち込むケースは専門家から見て病気の場合が多いようです。

メンタルヘルス不調に気づくためには、労働者の「いつもと違う変化」に気づくことです。

・なんとなく元気がなくなった
・口数が少なくなった
・冗談を言ったり笑ったりしなくなった
・理由のわからない休みが増えた
・食欲が落ちた
・よくため息をつくようになった
・気弱なことを言うようになった
・新聞や本などを読まなくなった
・仕事に自信を失い自己卑下するようになった
・疲れたと深刻な表情で訴える
・仕事がはかどらなくなった
(出所:北村尚人「新盤メンタルヘルスワークブック」より)

上記のような今までと違う変化が現れたら、そのままにしておかないで、声かけが必要です。

「あまり元気がないようだけど、なにかあったの?」と声をかけてみて、「なんなら落ち着いた場所で話を聴くよ」と言ってみてください。そして、答えが理解できるものならOKですが、理解ができない答えでしたら専門家につなぐことを考えて下さい。管理監督者は、早期発見も重要な仕事です。