企業のメンタルヘルス物語11

厚生労働省の打ち出した五大疾病とは?

日本生産性本部の2012年の資料で、「心の病」が増加傾向にあるとしています。それ以前の調査と比べても確実に増えております。

どうして心の病が増えているのでしょうか。いろんな理由が考えられます。

「人を育てる余裕が職場になくなってきている」「管理職の目が一人一人に届きにくくなっている」など仕事の増加もありますが、プレーイングマネージャーが多くなっていることも事実であります。

「心の病」が多い年齢層は、40歳代が一番多くて、次に30歳代になっています。40歳代は、中間管理職として上からは成果を求められ、下からはいろんな案件が持ち込まれ休む暇もないくらい忙しい時期でもあります。

ましてや、単身赴任などで妻子を自宅に残して孤軍奮闘している戦士は、心も休まることがありません。

気持ちの切り替えの上手な人は、常にプラスの思考で立ち向かっていきますが、切り替えがうまくない人は落ち込んでいきます。

その次に多いのは、これも働き盛りの30歳代の人が多くなっております。目まぐるしく仕事は動いていきますし、仕事の量もベテランだけに多く、仕事の質も高いものを任せられる年代です。

この2つの年代を見てもストレスが多く心の病を患っている人が増えております。そこで、厚生労働省は、職場でのうつ病、高齢化に伴う認知症の増加など、心の健康問題がこれまで以上に取り組むべき大きな課題になっています。

地域医療の基本方針となる医療計画に盛り込む疾病として、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病に、精神疾患を加えて「五代疾病」とする方針を打ち出しました。