企業のメンタルヘルス物語12

“我が国の自殺者数は?”

あまりいい話題ではありませんが、皆さんは我が国の自殺者が1年間に何人いるかご存知でしょうか?

2016年の自殺者数は、21,897人で、2015年に比べると8.7%の減少です。2010年から連続で減ってきております。一時は3万人を超える年が、14年間(1998年~2012年)ありました。

国や地方公共団体などが自殺の防止に力を入れてきておりますので、ここ7年間は減少しております。ちなみに交通事故死者数は、昨年で3,904人ですからそれと比べると2万人以上という数字は、決して少ない人数ではありません。

自殺の男女比で見ていきますと、男性15,121人、女性6,776人で男性のほうが女性の2倍以上の数字になっています。

また、年代別では、40歳代(3,739人)が一番多く、その次は50歳代(3,631人)、60歳代(3,626人)と続きます。職業別では、無職が58%、勤め人が28%、自営業者が7%になっています。

自殺の動機は、健康問題(11,014人)が圧倒的に多く、経済・生活問題(3,522人)、家庭問題(3,337人)となり、勤務問題(1,978人)が続きます。

しかし、世界と比較すると、自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)は、ワースト6位で、特に女性は、ワースト3位と高い水準にあります。

政府は、今夏(2017年)新たな自殺総合対策大綱を閣議で決定して、学校や行政の連携による若者対策や産後うつなどを原因とする妊産婦対策、過労自殺対策を推進していきます。

私も企業のメンタルヘルス対策に取り組むものとして、そのお役に立てるよう精一杯、尽力させていただきます。