企業のメンタルヘルス物語15

“うつ病の早期発見は・・・”

うつ病は、人口の1%~3%にみられます。決して希な病気ではないということを前回お伝えしました。

さて、このうつ病の早期発見ですが、実は本人が気づきにくいことがあります。なぜなら、はじめは全身倦怠感、頭重感、食欲不振などの身体的な症状があらわれるからです。

本人は、まず自分の体の病気を疑い、内科など違った専門医に行ってしまいます。そこで、検査などをしますが、結局異常なしで終わるケースが多いからです。

そして、「憂うつな気分」「不安」「おっくう感」などがおきてきます。

日常の職場で、上司や同僚などが気づくことがあります。これは、「本人の通常の行動のズレ」つまり「いつもと違う様子」を気づくのです。

たとえば、以前に比べて

遅刻が多くなってきた
仕事の能率が低下した
ミスが目立ってきた
飲酒量が増えてきた
服装が乱れてきた

などの事例が増えてきたりしたら、いつもと違う様子が表れてきていますので、上司や周りの人が気づきます。

このようなことになったら、一刻も早く会社の産業保健スタッフにつなぐか専門医の診察を受けることを勧めるべきです。

早期発見が精神疾患には不可欠ですので、周りの人たちが気づいてそして、医療機関につなぐことが早期治療につながります。